ラジオ体操の実技に関すること

2025.01.06

Q)毎朝テレビ体操の番組を見ながら体操していますが、この度妊娠していることがわかりました。まだ初期なので普通に体操していますが、これから先、注意することがあれば教えてください。

A)
当連盟所属の指導者から、妊婦がラジオ体操を行う際の注意事項を伺いました。ただし、あくまで一般論であることをご承知おきいただきますようお願いいたします。
① 控えたほうが良い運動
ラジオ体操第1の11番(両脚で跳ぶ運動)、第2の8番(片脚跳びとかけ足・足踏み運動)
② 力まないで軽く行う運動
ラジオ体操第1の8番(腕を上下に伸ばす運動)
③ 十分注意しながら慎重に行う運動
ラジオ体操第1の9番(体を斜め下に曲げ胸を反らす運動)、第2の9番(体をねじり反らせて斜め下に曲げる運動)、第2の10番(体を倒す運動)
これ以外の運動については基本的には問題はなかろうということですが、ご自身の体調ともよくご相談の上、慎重を期していただければと思います。


2025.01.06

Q)ラジオ体操が早すぎて、ついていけない人がいます。その為、ラジオ体操をやめてしまう人もいます。そのような人のために、今までよりゆっくりやるラジオ体操があれば良いと思います。

A)
ラジオ体操は終始「力まず」「ゆったりと」と行うことに配慮した体操です。人間の心臓の鼓動は50~70拍/分台です。ラジオ体操もこの点を配慮して作成されています。ラジオ体操第1では、90~100拍/分台の範囲で行われ、全身の血液の流れを20~30%程度高める役割を果たしています。急激に体の速度を速めることは健康上避けるべきであり、20~30%の脈拍増に留めています。
以上が一般的なラジオ体操の基本ですが、速度は決まっておりませんので、みなさんがやりやすい速さで大丈夫だと思います。
また、みんなの体操は、加齢等により衰えた部分を補うことを考慮した動作で構成し、体操しやすく、動きに合わせたテンポとすることを加味していますので、みんなの体操を行ってみてはいかがでしょうか。


2025.01.06

Q)ラジオ体操の講習会において、指導者の方が「呼吸を止めないように」と何回もおっしゃっていましたが、どのような効果があるのでしょうか。また、どのようにすれば、呼吸を止めないで体操を行うことができますか。

A)
運動には、有酸素運動と無酸素運動があります。
有酸素運動は、ラジオ体操をはじめとする健康体操が上げられ、呼吸をすることによって代謝がよくなり脂肪が燃焼します。無酸素運動は、100メートル競走のように呼吸を止めて全力で負荷を掛けることから脈拍や血圧が上がります。代謝をよくするため、ラジオ体操の各運動を呼吸を止めずに行ってください。
例えば、ラジオ体操第1の1番目の運動「伸びの運動」は、息を大きく吸いながら腕を前から振り上げ、息を吐きながら腕を横からゆっくり下します。
また、6番目の運動「体を前後に曲げる運動」は、前下に3回弾みをつけて曲げる際に息を吐きながら行い、上体を起こして息を吸って、両手を腰に当て、吐きながら体を後ろに反らせます。
9番目の運動「体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動」は、息を吐きながら上体を左下に向け、弾みを付けながら2回深く曲げ、上体を起こして正面を向き、息を吸いながら腕を斜め下に開いて胸を反らせます。
13番目の運動「深呼吸」は、腕を前から上げながら大きく息を吸い、息を吐きながら両腕を横から下します。
このように、呼吸をするポイントを押さえながら行っていただくとよいでしょう。


2025.01.06

Q)ラジオ体操はなぜ朝に行うのですか。

A)
「ラジオ体操は朝するもの」というイメージがありますが、これには理由があります。それは覚醒効果が得られるためです。目を覚ました直後は、神経の動きは鈍く、刺激に対する反応も遅く、筋肉と神経の協応動作もうまく行われません。血液も睡眠中は内臓に集中しています。少しでも早く神経の働きを活性化させ、また血液を筋肉や脳へバランスよく循環させることができれば、体全体が覚醒し、キビキビとした動きができるようになります。
その役目を担うのが朝の体操です。仮に朝起きてじっとしたままの状態で過ごすと、覚醒するまで3時間前後かかるといわれています。これでは、朝からの仕事や学業に支障をきたします。といっても、いきなりジョギングを行うと心臓にかなりの負担がかかってしまいます。一番適しているのが軽い体操、もしくは散歩です。その意味でもラジオ体操程度であれば、覚醒効果に有効です。
ただし、ラジオ体操そのものに、行う時間などの制約はありません。いつでもどこでも、気が向いたときに行ってください。


2025.01.06

Q)67歳の男性です。朝食後、自宅でラジオ体操をしています。老化防止が目的です。第1体操と第2体操ではどちらが効果的でしょうか。

A)
ラジオ体操第1は「いつでも」「どこでも」「だれでも」行えるように一般向けに制定されました。運動強度としてはそれほど強いものではありません。ラジオ体操第2は職場向けに青・壮年層を対象に制定されました。運動強度は第1より強いものになっております。
体操は一概に「これだけ体操したら効果がある」というものではありません。続ける事で「体調が良くなった、筋力が付いてきた」と感じられるものです。その日の体調に合わせて無理なく行って下さい。


2025.01.06

Q)みんなの体操は、ラジオ体操第1・第2と比べ、どのような違いがあるのですか。

A)
みんなの体操は、ラジオ体操第1・第2では負荷が大きい人や日常的に運動をすることが困難な人でも取り組みやすいように、①テンポがゆったりしており過度の負荷がかからない、②高齢時に弱くなる体の部位、例えば股関節の柔軟性などを意識、③体に障害のある人でも気軽に行える、④屋内で日中に行う、ことを前提として作られました。
また、みんなの体操の所要時間は4分30秒ですが、第1・第2と比較との比較では1分20秒ほど長くなっています。


2025.01.06

Q)ラジオ体操を行う上での注意点は何ですか。また、第1と第2とみんなの体操は全部やったほうがいいのですか。

A)
ラジオ体操の経験が少ない人にみられる傾向として、腕だけを一生懸命動かして、下半身がおろそかになっているケースがあります。ラジオ体操の動きは体全体を対象にしていますので、このような状態では効果が半減してしまいます。かけ声にあわせてしっかりと体全体を動かすように心がけてください。
また、ダラダラと行うと、体に余計な負荷がかかり、疲労感をともなうこともありますので避けましょう。個人の体力や体調にあわせて、できる限りメリハリをつけて行ってください。
ラジオ体操は、みんなの体操、ラジオ体操第1・第2の順に少しずつ運動の負荷が高くなっています。いずれかの組み合わせ、もしくはどちらかだけ、その選択は体調や時間などを考慮して自由に行っていただいてかまいません。
ただ、筋肉は3日休むと元に戻ってしまいます。できれば毎日、それが難しい場合は3日以内にもう一度と、継続することが大切です。