ラジオ体操の歴史

 1925年(大正14年)ラジオ放送による健康体操がアメリカのメトロポリタン生命保険会社で行われました。逓信省簡易保険局の猪熊氏が、この海外での見聞をもとに「国民の健康保持に基く社会的幸福増進事業」として、ラジオを用いた体操事業を日本に紹介しました。
そして、ラジオ体操は1928年(昭和3年)に(株)かんぽ生命保険の前身である逓信省簡易保険局がさきがけとなり、国民の健康保持推進のために「国民保健体操」として制定し、普及が始まりました。
1928年(昭和3年)11月1日に東京中央放送局がラジオ体操の放送を開始してから90年を超える歴史を有しています。
昭和初期、もちろんテレビなんてありませんし、ラジオも一家に一台とはいかない時代です。簡易保険局はこの体操が国民全体のものとなるよう様々な宣伝活動につとめました。
ラジオの号令や図解だけでは伝わらない体操の動きを練習し、人々に伝えたのは全国の郵便局の郵便局員だったそうです。
その後、多くの講習会や講演会が実施され、レコードや小冊子、映画も作られるなど、だんだんと国民の聞にラジオ体操が浸透、広く親しまれるようになり、「いつでも、どこでも、だれでも」気軽にできる健康法として全国に定着しています。
現在、皆さんに一番馴染みのある「ラジオ体操第1」は、1951年(昭和26年)に始まった3代目のラジオ体操です。